Panasonic(旧松下)のノートパソコンであるCF-R6であるが、固定ディスクがハードディスクであり遅杉流ため、SSDに換装することにした。
だが、換装するには、ほぼ全分解しなければならない面倒杉流構造。
この構造は、後継のCF-R7やCF-R8もほぼ同じなので、そちらをお持ちの方も参考に。
<所要時間>
ハードディスクに到達するまで、
・初回及び記録しながら行う:約15分
・慣れると:10分未満
<必要なもの>
・精密ドライバーセット(必須)
100円ショップにあるような細いものは力を入れて回せないので不適。
6088Aや6088Bのような太い柄のあるもを使用すること。
・AC6088A
・AC6088
・JK6088A
・RT-6088AM
・先の細いペンチ(あれば尚良)
・ピンセット(あれば尚良)
・ガムテープ(あれば尚良)
・記録用デジカメ(あれば尚良)
ACアダプタを抜き、バッテリーを外す。
底面のネジ(11個)を外す。
この11個のネジは種類が異なるので、位置を忘れないようにする。
ネジは反時計回りの順で外し、ガムテープに左から右に、ネジを置くとよい。
バッテリーの裏にあるシール(3枚、全同一)を剥がす。
その下にキーボード固定金具(3個、全同一)があるので、スライドして外す。
液晶ヒンジ部左右手前にあるネジ(2個、全同一)を外す。
このネジは相当硬いので、山をつぶさないように注意。
ドライバーの柄が細いなら、柄の太いドライバーを用意するか、柄をペンチではさみ、柄を押しながら回す。
ドライバーは、回転力よりも、押し付ける力を強くすること。
そうでないと、山をつぶしてしまうことになる。
パームレスト左右手前角にあるカバーを外す。
嵌め込んでいるだけなので、マイナスドライバーなどを使う。
中には無線LANのアンテナがあるので、そのネジ(計2個、全同一)を外す。
キーボードを外す。
なお、キーボードは両面テープ(赤丸2箇所)で固定されているので、ゆっくりと剥がす。
無理に剥がすと、キーボードが曲がってしまう(アルミニウムのため)。
キーボードから伸びているフィルムケーブルの先にあるシールを剥がす。
シールの中にあるコネクタを奥(バッテリー側)にスライドしてロックを外し、ケーブルを抜く。
これで、キーボードが外れる。
電源ボタンにつながっているケーブルの先にあるシールを剥がす。
シールの中にあるコネクタを上に引き上げ、ケーブルを外す。
キーボードと電源ボタンへのケーブルがシールされているのは、防水処理のためだろう。
コーヒーなどの液体をキーボードにこぼしても、このシールにより基板には到達せず、キーボードを交換するだけで済む。
パームレストの板を止めているネジ(5個、全同一)を外す。
パームレストの板が外れるが、タッチパッドのケーブルがつながったままなので、ゆっくりとパームレストの板を手前に持ち上げる。
タッチパッドのケーブルを外す。
コネクタのロックを奥(バッテリー側)にスライドしてロックを外し、ケーブルを抜く。
これで、パームレストの板が外れる。
ハードディスクは、右側の黒いケース内にある。
ケースは固定されていないので、持ち上げるだけで動く。
コネクタ(SATA、電源と信号線)を抜き、ハードディスクを外す。
入っていたハードディスクは、東芝のMK6034GSX(60GB)だった。
この分解のついでに、グリスの塗り直しを行った。
注意!この先は、CPUと放熱用アルミ材の密着力が弱まるため、行なわない方がいいかも。
CPUは基板背面にあるので、さらに2つのネジを外す。
そして、側面のD-Sub15ピン(アナログモニター出力)のネジ(2個、全同一)と、独自拡張端子のネジ(2個、全同一)を外す。
D-Sub15ピンのネジは外す道具があるが、独自拡張端子のそれは道具がないので、先の細いペンチで外した。
私の環境では拡張端子は使用しない(取り付けるモノがない)ので、確実に締める必要もないし、まぁいいだろう。
左ヒンジ部手前にある、液晶モニターにつながっている金属端子を外す。
奥(バッテリー側)にスライドすると外れる。
基板を右に引いて持ち上げる。
いくつかケーブルがつながっているが、背面にアクセスするだけなら外す必要はない。
基板を裏返すと、背面にアルミニウム板が見えるが、その下にCPUがある。
アルミニウム板のCPUの部分には、温度センサーが貼り付けられている(黒いケーブル)。
アルミニウムの板はグリスと両面テープでCPUに固定されているので、これを剥がす。
CPUは基板に直付けとなっているので、換装できないことが分かるだろう。
グリスは、乾いてしまっているだろう。
CPUのコアと、それに向かうアルミニウム板の両方にある、グリスをキレイに拭き取る。
使い古しの歯ブラシなどが役立つだろう。
その上で、CPUのコアに銀グリスを塗った。
CPUとアルミニウム板を接着する両面テープの接着力が弱まっているので、瞬間接着剤をその跡(枠)に塗布し、CPU面と枠を押さえて接着した。
ここで、CF-R6にはないファンを、CF-R8から移植しようとした話がある。
関連:不動のCF-R8からファンを取り出し、CF-R6に移植?
CPUだけでなく、チップセットのグリスも塗り替える。
チップセットは基板の表面にあるので、同様にグリスを拭き取る。
この時、CF-R6にはなく、CF-R8にはあった銅板を、CF-R6に移植した。
チップセットに銀グリスを塗る。
銅板を乗せ、銅板の上にグリスを塗る。
銅板の上のグリスは、キーボード下の板を取り付けると、その裏面と接触することになる。
あとは、分解の逆の手順で組み立てる。
この後の話(データコピーや換装後の使用感など)は、以下にて。
関連:Panasonic CF-R6の分解②(ハードディスクをSSDへ換装) CF-R7,CF-R8も同様
余っているSSDがあるなら、挑戦してみよう。
関連:不動のCF-R8からファンを取り出し、CF-R6に移植?