新しいSSDを買ったのに、ベンチマークで速度を計ると、遅いことがある。
私はTS256GSSD370を購入し、使用しているが、
関連:TS256GSSD370(SSD,256GB,トランセンド)の入手と換装,データ移行(レビュー)
えらく速度が遅いことがある。
実際に測ってみると、
関連:TS256GSSD370(SSD,256GB,トランセンド)の速度テスト(ベンチマーク)
という結果。
同じTS256GSSD370を購入した人のレビューを見ると、シーケンシャルリードが500MB/sを超えているのに、380MB/s程度にとどまっている。
ドナイなっとるんや!ワシのSSDプァティモンやナインか!
とキレてウチコム前に、以下のポイントを確認しよう。
<速度の遅いSATAポートに接続していないか?>
SATAポートは、世代によって上限速度がある。
SATA1(1.5G)
物理転送速度:1.5Gb/s
実効転送速度:1.2Gb/s (150MB/s)
SATA2(3G)
物理転送速度:3Gb/s
実効転送速度:2.4Gb/s (300MB/s)
SATA3(6G)
物理転送速度:6Gb/s
実効転送速度:4.8Gb/s (600MB/s)
SATA1(1.5G)だと150MB/s、SATA2(3G)だと300MB/sで頭打ちとなってしまい、それ以上の速度が出ない。
マザーボードの説明書を確認し、SATA3(6G)に接続しているかを確認する。
今回の場合、380MB/s程度は出ているので、このポート頭打ちが原因ではない。
<AHCIモードになっているか?>
SATAがIDEモードになっていないか。
BIOS(UEFI)で、AHCIモードになっているかを確認する。
今回の場合、AHCIモードになっていた。
<アライメントがズレていないか?>
WindowsXPで使用していたSSDや、古いコピーツールを使った場合などに、パーティションアライメントがズレることがある。
ズレているかは、以下の方法で確認できる。
Widowsキー+R(ファイル名を指定して実行)>msinfo32>コンポーネント>記憶域>ディスク
画面右側で対象のSSDを探し、パーティション開始オフセットの値が4096で割り切れるかどうかを確認する。
割り切れれば問題ないが、割り切れない場合は、パーティションアライメントがズレている。
パーティションアライメントがズレていると、Random Writeの速度が落ちる。
パーティションアライメントに関しては、以下の記事も参考に。
関連:[083] SSDのパーティションアライメントの調整(Paragon Alignment Toolによる)
今回の場合、パーティションアライメントには問題がなかった。
<チップセット内蔵のSATA3(6G)に接続しているか?>
重要:SATA3(6G)に接続していても、増設されたSATA3(6G)に接続すると速度が落ちることがある。
自分では増設していなくても、マザー内部に最初から増設されていることがあるので注意。
例えば、使用中のZ77 Extreme4には4ポートのSATA3(6G)があるが、そのうち2ポートは増設されたASMedia ASM1061のSATAである。
4ポートあるSATA3(6G)のうち、どこがチップセット内蔵で、どれが増設分かは、マザーボードの説明書をよく読まないと分からない。
説明書のSATAに関する部分を集めると、以下のようになる。
これらの記述を総合すると、以下のように、チップセット内蔵のSATA3(6G)は12番の2ポートであることが分かる。
ポートの色は全て灰色なので、色では区別が付かない。
上記を読むと分かるが、今回の速度が出ない原因は、これであった。
増設されたSATAではなく、チップセットに内蔵されたSATAを使うようにしよう。
チップセット内蔵のSATA3(6G)と、増設されたASMedia ASM1061(SATA3,6G)との速度差は、以下の記事を参照のこと。
関連:TS256GSSD370の速度ベンチマーク(2015年8月計測)
<最新のチップセットドライバーか?>
Intel Chipset Device Software (INF Update Utility)
古いままになっていることがあるので、念のため確認しておこう。
というコトで対策していくと、以下の程度まで速度が向上した。
関連:TS256GSSD370の速度ベンチマーク(2016年6月計測) Windows7 SSDSA2MH080G1GC,MTFDDAC064MAG
さらにOSをWindows7 ProからWindows10 Proにアップグレードすると、以下の結果に。
関連:Windows7からWindows10へのアップグレードによるSSD速度の変化 TS256GSSD370,ASRock Z77 Extreme4,Core i7-2600K
Windows10へのアップグレードはさほど関係ないだろうが、求める速度は出ているのではないだろうか?
なお、上述のようにSATA3(6G)の実効転送速度は4.8Gb/s(600MB/s)なので、500MB/s以上出ていれば、そろそろ限界。
貴殿がサルァヌァル上位を目指すのであれヴァ、PCIe接続のSSDか、M.2接続のSSDにイクことになろう。
M.2接続のSSDというのは、マザーボード上のM.2ソケットに搭載する小型板状SSDのコトね。
M.2ソケットのないマザーボードもあるが、載せる可能性があるならアルもの(Z170-PRO,ASUSTeKなど)を選ぼう。
右下にM.2ソケットが見えるね。
M.2ソケットがあるとPCIeスロットを消費しないので、内部もスッキリでき、エアフロー(ケース内の空気の流れ)にも有利。
え?
500MB/sもあれば十分?
ドァムェダ!慾(ョク)を持つんだ!慾を!
関連:TS256GSSD370(SSD,256GB,トランセンド)の入手と換装,データ移行(レビュー)
関連:TS256GSSD370(SSD,256GB,トランセンド)の速度テスト(ベンチマーク)
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